鷹の俳人
折勝家鴨(おりかつあひる)
2003年 鷹入会 藤田湘子に師事
2005年 湘子逝去により主宰小川軽舟に師事
2008年 鷹同人
2012年 第31回鷹新葉賞受賞
2017年 第一句集『ログインパスワード』上梓
2022年 第58回鷹俳句賞受賞
俳人協会会員
ミニ・アンケート
◆趣味:ミニチュア作成
◆好きな食べ物:草餅
◆長所と短所:どちらも 怖いもの知らず
◆自分を動物に喩えると:アヒル
◆カラオケでよく歌う曲:実は軽舟主宰の前で山本リンダを披露したことがある
◆コレクションしているもの:設計建築士のミニチュア
◆苦手なもの:ムカデ・ゲジゲジ・牡蠣
人物評 栗原修二
SNSの無かった頃のハンドルネーム「せっかちあひる」が、俳号の元。自称の「せっかち」の通り超高速レスポンス体質。企業ドラマの主人公のように仕事ができる。その手配の迅速さ、緻密さで東京句会部長と事業部長を兼任している。鷹会員への面倒見の良さでも知られる。新入会員用の句会の取り纏めから地域の句会紹介まで、手厚いお世話係だ。
そんな多忙の身でありながら、例会の翌日に山登り、釧路湿原での乗馬、モンゴル旅、演劇・歌舞伎鑑賞、と自身の体験値を積み上げる。
当然のように句会も多い。先輩、後輩、新入会員の交差点となって動き回り、個性豊かな句づくりに繋げている。そう、「せっかち」は数人分の濃密な人生の「エンジン」なのだ。
自選十五句
梅白し死者のログインパスワード
クロッカス小指にできること少し
春の雲声出して今日明るくす
花時の頼りの夫の口座かな
働く日数えてしだれざくらかな
百合手向け手には掬えぬ海の色
流星や夜を覚えて泣く赤子
露の世や畑のなかのラブホテル
雨傘のままの黙禱萩の花
ローマ字を読めば日本語いわし雲
青林檎齧り天安門広場
桐は実に奇数は次の数を待つ
萩咲くや笑顔の母の
地球儀を祖国に止める夜学生
滝古び父のマフラー母が巻く