鷹の俳人
竹岡佐緒理(たけおかさおり)
1986年5月生まれ 愛知県出身 岡崎市在住
2002年 俳句を始める
2013年 鷹入会
2016年 鷹同人
2021年 第50回鷹新人賞
俳人協会会員
ミニ・アンケート
◆趣味:京都旅行、観劇、紅茶を飲む
◆好きな食べ物:桃、いちご、梨
◆長所と短所:ポジティブ、ものぐさ
◆自分を動物に喩えると:コアラ
◆好きな映画:「ローマの休日」、「ナイト ミュージアム」
◆コレクションしているもの:マグネット、クッキーの空き缶
◆苦手なもの:鳩、虫、怪談
人物評 山内基成
教職に就きながら俳句に頑張っている佐緒理さんを鷹に誘ったのが2013年頃のこと。当時から活躍は目覚ましく、〈プロポーズされそうなほど冬銀河〉で「お~いお茶文科大臣賞(2014年)」。「第20回俳句甲子園(2017年)」では幸田高校文芸部顧問として、準優勝に導くなど、多彩。
本人は「平凡な暮しなので、作品にパンチがない」と謙遜するが、何のなんの。〈短夜を逃げろとテレビからなのか〉、〈パイナップル海しか無いが海がある〉。無理に構えることなく生活感を詠いつつ、鮮やかな省略・インパクトではないか。
最近お母さんになった佐緒理さん。子供さんと共に、新たな喜びと視野を広げ、幅のある作品を期待している。
自選十五句
霞草挿してコーヒー二人分
夏近しシャワーの音の飛び散りぬ
パイナップル海しか無いが海がある
短夜を逃げろとテレビからなのか
炎暑のフェス推しの登場まで五秒
フラッペをずずずずと吸ふ夏の果
校庭に教室の椅子運動会
満月や紐に通して干すビブス
檸檬切る昼の光を持て余し
梨を剝くソファーに眠る人のため
桃を切るバーテンダーの長き指
五年目の結婚指輪冬の虹
セーターを脱ぐや籐籠いつぱいに
聖菓切る天使の羽のすれすれを
旅したし雪降る街に眠りたし