鷹の俳人
鶴岡行馬(つるおかこうま)
1956年12月生まれ 宮城県出身 宮城県在住
1988年 鷹入会 藤田湘子に師事
1994年 鷹同人 鷹春秋賞 宮城県俳句賞
2018年 第一句集『酒ほがひ』上梓
俳人協会会員
ミニ・アンケート
◆趣味:リコーダー
◆自分を動物に喩えると:ふくろう
◆好きな映画:「シベールの日曜日」
◆コレクションしているもの:行進曲のレコード、CD
◆苦手なもの:げじげじ
人物評 濱田ふゆ
みちのくの黄金の里「涌谷」に駿馬あり。「コ・ウマではなく、コウ・マです」が、初対面の自己紹介時のお決まり。鷹の先輩、故・佐野渓石氏の命名と聞く。
行馬さん責任発行の鷹宮城支部月刊報「鷹みやぎ」は現在470号。各句会活動報告・秀句鑑賞・新作発表・エッセイ等 折々の話題に触れつつ毎号充実。読書家、博識の人だけあって、コラムには先人逸話キラリ、後記には箴言ピリリ。又、彼の発行による超結社の月刊報「弓」(B5判30頁程)は紙上読書会・評論・通信句会等その充実ぶりに圧倒される。
温厚誠実、静かに人々を導きつつどこまでも歩み続ける「行馬」さんである。
自選十五句
湯上がりの母の七草爪摘みぬ
稀覯書といへど仙花紙猫の恋
鶏合杉山に風にごりけり
大虚子の忌の荒草を機械刈
メーデー歌鼠を水に沈めけり
毛虫焼く蔵王全き日なりけり
にんげんは海に敗れて踊るなり
来し道のもうまぼろしや葛の花
夕星の発せし秋の声なりけり
暁闇の火を守る母や猟始
ほどけゆく川面の霧や猟始
鴨三羽撃ちたる夜の酒ほがひ
熱燗や師をなつかしく呼捨に
赫奕と鴨発たす日の昇りけり
はるかまで湖の夕波人麿忌