鷹の俳人
天地わたる(てんちわたる)
1951年2月25日長野県伊那市生まれ。東京都府中市在住。
1990年 鷹俳句会へ入る
2009年 新葉賞受賞
2011年 星辰賞受賞
ミニ・アンケート
◆趣味:野生果実採取(野生果実ハンターと自称)
◆好きな食べ物:とんかつ
◆歌う曲:「金沢の女」「宇宙戦艦ヤマト」「ああ青春の胸の血は」など演歌系あれこれ
◆好きな映画:「ひまわり」(ソフィア・ローレン)、「ウォーターボーイズ」(平山 綾)
◆苦手なもの:配偶者
人物評 高良千里
私は、直接お会いしたことはなく、ブログの情報とネット句会での繋がりです。
とにかくエネルギッシュです。前向きで積極的。それは作句にも現れ、自然詠は雄大。人事句はおおらかです。
句評は歯に衣着せず単刀直入、豊富な語彙力で説得力があります。また、どんな人の句に対しても、全力で支援。それ故、投句する側には、緊張感があると同時に安心感があります。その厳しく「愛」のある指導は、藤田湘子先生を彷彿とさせます。
衝撃だったのは、息子さんの急死に直面された時の句です。慟哭が、弾丸のごとく発せられた俳句に、俳句力の凄さを感じました。これぞ俳人。
自選十五句
一月の空一徹の青さなり
ごはごはの顔に夕日や野焼果つ
泥濘に落暉ぎらつく信長忌
一歩一歩滝の呪縛の中に入る
這松に雲なだれたる雷火かな
雲海を突き抜けて富士星の中
八月が鎖引き摺るやうに行く
宵宮や星霜を立つ大欅
馬鈴薯の散らばる地平日が沈む
メール待つ無明長夜や鹿の声
花芒すでに流離のひかり満つ
馬券踏み行き交ふ靴や日短
地下道の黒き塊毛布着て
ボクサーの双耳異なる霙かな
大寺に大き金庫や年守る