鷹の俳人
沖あき(おきあき)
1944年1月 鳥取県生まれ 東京都在住
1993年 「畦」入会
1996年 「畦」同人
1997年 「鷹」初投句
2000年 「鷹」同人
2010年 第1句集『秋果』上梓
2016年 第35回鷹新葉賞
2021年 第2句集『吉事』上梓
俳人協会会員
ミニ・アンケート
◆趣味:長唄、三味線、小旅行、オペラ、
スポーツ観戦 相撲(翔猿)サッカー(堂安)のファン
◆好きな食べ物:ワイン、ステーキ、チーズケーキ
◆長所と短所:短気なれどすぐ反省するのが長所かも
◆学生時代のあだ名:ウーちゃん(因幡の白兎から)
◆コレクション:リヤドロ人形
◆苦手:スマホ操作、犬猫・蛇、納豆、キムチ、生卵
人物評 野田修
句会の席のあきさんは手強い。冷徹な句評にたじろいでしまうこともある。けれども、普段は純真で優しい。柔和な表情で励まされると力が湧いてくる。
あきさんは平成14年に五人会の「朴の会」更に同17年に有志の会の「フェニックス」(後に「塔の会」、「青鷹」と改称)を立ち上げ、その後約20年にわたり二つの会を懸命に纏めてこられた。
あきさんの句材は万葉集からサルトルに至るまで多岐にわたり、それぞれに洞察が深い。学生時代からの古典文学の研鑽が格調の高い俳句を生み出しているのだと思う。
あきさんと句座を共にして6年、句会にはいつも緊張感を持って臨んでいる。お会いする度に俳句の面白さと、句会の醍醐味を満喫させて貰っている。
自選十五句
去年今年蠅虎の跳びにけり
家持の讃へし雪の家郷かな
漢籍に倦みし夕や白魚汁
火の神はをみななるべし牡丹焚く
干潟行く過去なき人の如くゆく
港の灯近き画室の秋果かな
松葉蟹武張つて箱にをさまれり
まろまろと月上げて滝凍つるなり
鳴物も波音もなし宝舟
火よ火よと啼きつる鳥や梅雨に入る
雪兎跳ねるともなく消えてをり
雪の鴛鴦心中物を観るごとし
わたすげや燧ヶ岳は火の色に
国引きの浜の穂俵飾りけり
空駆くる馬車や皇帝ダリア咲く