鷹の俳人
横沢哲彦(よこざわてつひこ)
1942年9月生まれ 東京都出身 日野市在住
1998年10月 鷹入会
2003年 鷹同人
2011年 鷹新葉賞
2017年 句集『五郎助』
俳人協会会員
ミニ・アンケート
◆趣味:御朱印収集
◆カラオケでよく歌う曲:演歌(特にご当地ソング)
◆苦手:典型的な機械音痴
人物評 喜納とし子
中央例会後の懇親会で、隣に座ってお酒を呑んだ事が「哲ちゃん」こと横沢さんとの始まりだったように思います。一番驚いたのは記憶力の良さです。スポーツライターをしていた頃、全国の高校を取材された経験があり、誰かの出身高校を聞くや否やその高校の話を的確に話し始めて驚かされた人は沢山いるのではないでしょうか。場は盛り上がり、本当に楽しく人気者でした。
大学ではサッカーの全日本のゴールキーパーを務め、今はソフトボールに明け暮れ、全日本ソフトボール大会に出場。そんなスポーツ万能の青年?はひょんなことから俳句を始め、たちまち頭角を現しました。「スポーツと文芸」という二足の草鞋を見事に成しえた人を余り知りません。その内にまた、楽しいお酒を呑みましょう。
自選十五句
而して父がわかりぬ蓬餅
牡丹鍋仕留めし銃が床の間に
八荒の波かぶりをる艇庫かな
烏の子見事に黒くなりにけり
麦踏むや天香久山いまは右
転げ来しものどんど火に蹴り返す
へうたんも長女の恋も触れずおく
涅槃図へ泣かんばかりに近寄りぬ
青梅のやうやく嬰のふぐりほど
五郎助や寝つかれぬ夜は寝てやらぬ
みちのくの月の精進落しかな
孤独死の二階屋辛夷咲きにけり
紫陽花や母に宛てたる文の嵩
梅雨鯰利口な奴が増えてゐる
妻の雛今年も笛を落しけり