鷹の俳人

大石香代子(おおいしかよこ)

大石香代子(おおいしかよこ)

1955年3月生まれ 東京都出身 東京都在住
1981年  鷹入会 藤田湘子に師事
1984年  鷹春秋賞(現在の星辰賞)鷹新人賞    
1991年  第一句集『雑華』上梓
2003年  第二句集『磊磊』上梓
2007年  鷹俳句賞
2015年  第三句集『鳥風』上梓
共著に『新現代俳句最前線』
鷹月光集同人(自選同人) 俳人協会幹事            
朝日カルチャーセンター新宿教室講師
同添削講座講師

ミニ・アンケート

◆趣味:舞台芸術やアート作品を見ること
◆好きな映画:ヴィム・ヴェンダース監督作品 テオ・アンゲロプロス監督作品
◆コレクションしているもの:箸置 香合
◆苦手なもの:花粉や埃の飛散 騒音

人物評 鈴木雅史

 香代子さんは江戸っ子とのこと。さっぱりとしていて、情も深い。そんな江戸っ子気質の小気味よさを句に感じることもある。一方、移ろい紡がれていく生命の讃美を詠んだ句も大きな魅力だ。           
 「鷹」の同人会では、軽舟主宰が就任時に理事長を務め、以後四年間に先師追悼事業に尽力、今に続く新体制の礎づくりにと、大きな貢献をされた。                                   
 また、カルチャー教室の人気講師として長年後進の指導に当たっている。個々の力量に合わせたアドバイスは受講者を着実にステップアップさせ、講座出身者が「鷹」の賞を受賞するなど、教え上手の結社を証明する教室となっている。講座後のお茶会や定期的な吟行の際に見せる気さくなオフの顔も受講者に好評だ。

自選十五句

ミロは亡しにぎやかに出よ地虫たち

抜かれつつコルク太れる霜夜かな

六月や身を包みたる草木染

帆船のロープ百条秋気満つ

江ノ電を降りて虚子忌の波の音

春惜しむ店の机にもの書いて

少年のイエスは知らず草雲雀

風死せり13号地影もあらず

露けしや漱石のペン子規の筆

遠流なき世なり蓴菜生ふるなり

パレットに乾く絵具も鵙日和

橋すぎて濁りなき川丈草忌

爽やかや畳めばものの四角なる

ウェブに棲む時間泥棒夜の秋

氷瀑の一塊落ちし谺なり

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