鷹の俳人

南十二国(みなみじゅうにこく)

南十二国(みなみじゅうにこく)

1980年12月生まれ 新潟県出身 新潟県在住
2006年 鷹入会 小川軽舟に師事
2007年 鷹新人賞 鷹同人に推挙 
2009年 鷹俳句賞 
俳人協会会員

ミニ・アンケート

◆俳句以外の趣味:アクリル画、スマホのカメラで風景写真を撮ること
◆好きな食べもの:桃、パイナップル、バナナ
◆長所:前向きなところ
◆短所:やり過ぎるところ
◆自分を動物に喩えると:フサオマキザル (奥坂まやさんからは「珊瑚」と)
◆好きな映画:「言の葉の庭」新海誠監督
◆カラオケでよく歌う曲:「イラヨイ月夜浜」大島保克
◆苦手なもの:猛暑日のアスファルト

人物評 藤山直樹

 私の入会直後、十二国さんは鷹俳句賞を取られた。自然の大きさと強度を俳句という小さな詩型に生きたまま保存する。こころがふるえた。その十二国さんと吟行をともにする幸運に恵まれた私は、どんな人なのかわくわくしていた。
 十二国さんはものすごく静かな人だった。
 俳号の由来である『十二国記』は躍動的な物語だらけだが、その躍動は十二国さんのこころのなかにある。私は、隣で同じものを見てそれを俳句にする十二国さんを体験した。凄い写生だった。こころの深い部分を動かしているからできるのだ。
 その日、おっちょこちょいの私は忘れ物をしたが、おだやかに微笑みながら車で連れて行ってくれた。
 十二国さんはものすごくやさしい人だった。

自選十五句

人類を地球はゆるし鰯雲

ロボットも博士を愛し春の草

太古より星は渦巻かたつむり

遺跡ふと未来に似たり南風

たんぽぽに小さき虻ゐる頑張らう

集まつてだんだん蟻の力濃し

死ぬるは死に眠るは眠り山に雪

ふるさとの風若がへる田植かな

木犀や恋のはじめの丁寧語

せはしなくあをいてがみを読むひばり

春光や「深つ!」と少女谿覗く

水たまりわつしやんと踏み割れば夏

七夕や叶ふと思ふ心美し

炎帝へギリシャより来し火を捧ぐ

ディスカスはみなとみらいの夜の如し

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