鷹の俳人

大岩しのぶ(おおいわしのぶ)

大岩しのぶ(おおいわしのぶ)

1969年9月生まれ 広島県出身 埼玉県川越市在住
2001年 鷹入会 藤田湘子に師事
2002年 鷹新人賞準賞受賞
2005年 鷹同人
     鷹新人賞受賞
俳人協会会員

ミニ・アンケート

◆趣味:野球応援(出身地を参照)
◆好きな食べ物:たこ焼き、チーズ
◆長所と短所:用心深い、心配性
◆自分を動物に喩えると:残る鴨。一生渡りをしないでやり繰りし、渡ってくる仲間をせっせと世話していそう。
◆コレクションしているもの:犬の置物やグッズをついつい買ってしまう。
◆苦手なもの:努力と苦労。ただし、楽をする為ならあらゆる努力をし、どんな苦労も厭いません。

人物評 八木峰子

 しのぶさんはポルトガル語を母国語とする、日本で働く人の小中学生に勉強を教えている。日本で話す機会の少ない彼らの心の内も受け止めている。この仕事を始めたことが俳句を始めるきっかけになったという。句会の時にもポルトガル語でスマホ対応していることもあった。
 人の気持ちに寄り添えるしのぶさんは、優しさと強さを併せ持ち、時に人界を超えたものと交流する世界も内包している。
 ふるさと広島を語る時、凛として、彼女は一層美しくなる。

自選十五句

くるぶしに波の記憶や星月夜

ステンドグラス戦争も踏絵も知らず

夏炉燃ゆ聖書に王の恋の歌

不知火や女の名もつはなれ岩

日時計に刻の音なし広島忌

薔薇の芽やブロンズ像はみな孤立

夕星にこたへを貰ふ案山子かな

パチンコに勝ちて昭和の日なりけり

八月は大空に赦されてゐる

まだ青き地球種なしぶだう食ぶ

誰も容れぬ大きな瞳卒業す

冬日射国滅ぼしてゲーム果つ

初花や転びてをはる鬼ごつこ

画用紙の海乾きたり法師蟬

洗ふ度好きになるシャツ秋ざくら

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