鷹の俳人

芹澤常子(せりざわつねこ)

芹澤常子(せりざわつねこ)

1945年2月生まれ 神奈川県出身 小田原市在住
1984年 鷹入会 藤田湘子に師事
1990年 鷹同人に推挙
2002年 新宿朝日カルチャー通信講座添削講師(2013年まで)
2006年 鷹新葉賞
2008年 鷹五人会賞「あすなろ会」にて
俳人協会会員

ミニ・アンケート

◆趣味:生花、園芸(花の手入れ)、テニス(現在は観戦)
◆好きな食べ物:果物なら何でも 膾など酸っぱいもの
◆短所:消極的で粗忽者
◆苦手なもの:蛇

人物評 守屋まち

 常子さんは顔が広い。初学の頃から横浜の読売カルチャー「飯島晴子教室」に通って以来、優しさと明るさで交友を拡げた。お蔭で、私達は方々へ吟行に連れて行ってもらい、常子さんに連なるようにメンバーも推薦30句を詠むことができた。
 小田原では、私もお手伝いをした「入門講座」を担当され、今ではその受講者の方々が同人として小田原を担い活躍している。
 生活全般、特に俳句に関し、向上心旺盛、真面目で自分に厳しく、その姿で私達を引っぱってくれる。面倒見が良く頼りになる人だ。また、湘子先生の祥月命日と月命日にもお墓参りされている事には全く頭が下がる。
 願わくは、これまでの足跡を纏めて句集で読ませて欲しいと思っている。

自選十五句

岩礁の春濤妍をきそひけり

紅梅やわたくし雨の早雲寺

騁望にけぶる淡海や鳥帰る

金魚売こぼせし水に煙草消す

流景の門司港にありソーダ水

子の家の日暮を倦めり蚊遣香

蟇のこゑわが晩景を明るうす

磁気強き熔岩原蜥蜴交みけり

朝寒や水を替へたる枕花

嫁ぐ子へ鶏頭の種採りおかむ

太白に籾焼きし灰拡げけり

をんどりの首の剛直そぞろ寒

三島忌や侯爵邸に海眺む

枯れきつて蟷螂脚を落しけり

馬小屋へ湯をはこびけり寒北斗

他のページを見る