鷹の俳人
加賀東鷭(かがとうばん)
1951年3月生まれ 宮崎市出身 都城市在住
1995年 鷹入会
1998年 鷹同人に推挙
2017年 句集『媚薬』
鷹俳句会同人副理事長 鷹宮崎支部支部長
宮崎県俳句協会会長
みやざき文学賞俳句部門選考委員
俳誌「椎の実」編集長 都城俳句研究会代表
ミニ・アンケート
◆趣味:オペラ鑑賞
◆好きな食べ物:鶏の手羽先
◆長所:のんき 短所:てげてげ(宮崎弁 いいかげん)
◆自分を動物に喩えると:カピバラ
◆好きな映画:洋画の古代神話もの
◆カラオケでよく歌う曲:「花の時・愛の時」(前川きよし) 「時代おくれ」(河島英五)
◆苦手なもの:冠婚葬祭
人物評 日髙まりも
鷹俳句会のホームページを開くと、トップページの前列右側に白い和服姿の男性が笑っている。東鷭さんは、日光集同人布施伊夜子さんの弟さん。彼の怒ったところを一度も見たことがない。いつも温和で楽しい方。私たちは親しみを込めて「ごまちゃん」と呼ぶ。可愛い顔と体型がゴマフアザラシに似ているから。
東鷭さんは普段から和服を愛用されているが、遠方の大会などに行く時も和服姿に下駄で現れる。そして、さり気なくみんなのお世話を焼いてくれるのだ。お年寄りに優しく、若者にはより優しく。
現在、宮崎県俳句協会の会長に就任中である。東鷭さんのためならと、鷹の会員は皆一致団結して協力する。愛すべき鷹宮崎支部の支部長である。
自選十五句
何にでも正面のある涼しさよ
昼酒や炎暑働く人眺め
五十代鳴らぬ草笛川に投ぐ
青空は夢の溜り場榠樝の実
百頭の豚を恃みて踊りけり
神無月巫女の縁談まとまりぬ
臘八は知らずレノンの忌なりけり
買つてでる狩猟の獲物運ぶ役
墓地へ出る道が遊び場手毬唄
着膨れて亀女房と言ひつべし
水槽にへばりつく貝年暮るる
湖底にも雪積るらむ木遣唄
田一枚遊ばせ鶴を呼びにけり
媚薬とはなにいろ遠く冬木立
遅くまで灯る物置春隣