鷹の俳人
黒澤あき緒(くろさわあきお)
1957年10月生まれ 東京都出身 埼玉県新座市在住
1985年 鷹入会 藤田湘子に師事
1993年 鷹新人賞受賞
1996年 鷹同人
2004年 第一句集『双眸』上梓
2008年 鷹俳句賞受賞
2013年 鷹星辰賞受賞
2017年 第二句集『5コース』上梓
俳人協会会員 埼玉県俳人協会世話人 池袋コミュニティ・カレッジ俳句講座講師
NHK文化センター川越俳句講座講師(2022年4月より)
ミニ・アンケート
◆趣味:スポーツ観戦、犬猫との会話
◆好きな食べ物:ビール、天丼
◆長所と短所:どちらも 物事を深く考えないこと
◆自分を動物に喩えると:ナマケモノ
◆学生時代のあだ名:アジト
◆好きな映画:「となりのトトロ」
◆カラオケでよく歌う曲:「学園天国」「石狩挽歌」
◆コレクションしている物:スポーツ観戦応援タオル(特に西武ライオンズ・大相撲)
◆苦手なもの:奥の席
人物評 宮本素子
句会や俳句講座の指導で日々忙しそうなのに、その間隙を縫ってスポーツ観戦や海外旅行へと、私が知る俳人の中で屈指の行動派。それだけにあき緒さんプレゼンによる吟行は新鮮でハズレ無し。飯島晴子さんの命日に墓参り吟行を企画してくれたこともある。
アクティブで前向きな人柄は俳句にも文章にも十分反映され、あき緒さんの句集や著書を読むたびに、俳句はこんなに楽しいものなんだと再認識して、ますます俳句が好きになってしまう。
優等生的な俳句をあえて避け、俳句の領域を広げるべく新たな句材や詠み方に挑んでいる気がするのだが、その作句姿勢と作品で、迷える俳人を頼もしく牽引してくれる存在だ。
自選十五句
軽暖や時計見る腕翻す
ここに坐れと白扇を一つ打つ
水中に風たて金魚向きかへる
蠅とんで東京ドーム全反射
ががんぼや親なくて切る夜の爪
ぴしりと杼たたんと筬や秋深し
十六夜のたとへば銀器触るる音
菊の武者翅音に太刀を抜きてをり
こころ貧しからず林檎と星空と
一匙の蜂蜜冬に耳澄ます
寒いから食ふ寒いから青い空
ブーツより脚抜いて過去ふやしけり
十二月八日レノンの忌と答ふ
欠勤のままの退職冬さうび
初富士を足下にジェットコースター