鷹の俳人

上田鷲也(うえだしゅうや)

上田鷲也(うえだしゅうや)

1957年8月 神奈川県生まれ 川崎市在住  
1992年 鷹入会 藤田湘子に師事
1997年 鷹同人
1998年 NHK学園全国俳句大会大賞
2015年 鷹新葉賞
俳人協会会員
朝日カルチャーセンター講師

ミニ・アンケート

◆趣味:ももクロ(特にライブ) 将棋(見るだけ)
◆好きな食べ物:自分で作る味噌汁 海老・蟹・蛸・烏賊
◆好きな映画:古いモノクロ映画(「点と線」など)
◆カラオケでよく歌う曲:「夢芝居」「時代おくれ」「万里の河」「霧の摩周湖」
◆苦手なもの:たばこ 空気の悪い場所

人物評 狩野ゆう

 鷲也さんとは編集部仲間であり、句会を共にしたことはない、と思い込んでいた。が、三十年程前の私の入会時、奥坂まやさんの五人会トップガン(競走馬マヤノトップガンからメンバーが命名)で句座を共にしていたのだった。当時も今も鷲也さんの印象は変わらない。真面目で手際よく仕事を処理し、面倒な作業も買って出る。
 その一方で、孫の生まれた頃から写真を周囲の人に見せずにはいられないジジバカ愛に溢れている。バババカの私には不思議でならないのが鷲也さんの孫俳句が無いこと。日に日に成長する生命を間近に見ているのだから作らないはずはないと思うのだが。何時の日か斬新な孫俳句を写真と共に見せてくださることを願っています。

自選十五句

雪ふりつむ太郎次郎の捨てし村

山裾に家並寄合ふ冬田かな

火吹竹ほのかに酒のにほひせり

初花や象の時間を象老ゆる

ぢぢばばの蝶々やしなふ畑かな

蟬鳴いて鳴いて最高裁判所

雑草に凡夫に名あり炎天下

雲海の未踏の白さ悼みけり

今生は狩らず漁らず書を曝す

日をあびて育つ恋あり青林檎

父の背も流さざりしが墓洗ふ

落葉踏む二人ひとつのこと思ふ

討入の日なり銀座に散財す

弁護士一人事務員一人古暦

地下深く電波届きぬ寅彦忌

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